serendipity

如是我読  ペンギンは読書中

 
電子ブックはまだまだ縁がないと感じていた。
紙の本が好きだからだが、ふと思った。
紙の本が好きというよりも、本の紙が好きなのだと。
たしかに、薄くて軽くて少し安っぽい紙が好きで、
文庫や新書が好きなのも、そういう紙のが多いからだ。

けれども単行本に使われている紙は厚手のが多いし、
洋書の紙なんか、さらにぼくの好みから遠い気がする。

で、こういう本なら電子ブックでもいいか、と思ったしだい。
まずPC版のKindleを使ってみたけれど、なんか使いにくいので、
これを買ってみることにしたというわけです。


実物を手にしてまず感じたのは、思っていたより重いってこと。
ブログなどには軽いと書いてあるのが多かったので、意外だった。
200gちょっとで、ふつうの文庫や新書より50g前後重いから、
文庫や新書の30%増しくらいだろうか。
軽い文庫や新書に慣れているから、重く感じるのかも。


ほかで手に入れた電子ブックや文書なんかも、
メールに添付して自分専用のアドレスに送れば、
Kindleライブラリに保存されるようだ。
読める形式は限られてはいるけれど、
Kindle用に変換することもできるみたい。
青空文庫の外国語版的なProject Gutenbergなら、
Kindleのファイル形式でDLできるから楽でいい。


ほかの電子ブックのことはわからないけど、
Kindleにはページ数が表記されない。
行数やパーセント表示だけだ。
フォントのサイズによって1画面の行数も変わるから、
しょうがないともいえるけれど、
どうもわかりにくい。
紙の本なら、どのくらいまで読んだのか、
見ればすぐにわかる。
慣れればどうってことなくなるのかもしれないけど。

まだ買ったばかりのおもちゃで遊んでいる段階だが、
自分しだいでかなり使えそうな気はしている。


 
【2017年05月27日(土)】
・梨木香歩の『冬虫夏草』が文庫に入ったので買った。
『家守綺譚』の主人公の冒険譚ということで、すごく楽しみ。

【2017年06月01日(木)】
・『ちょっと今から仕事やめてくる』を買った。
 これまた映画の話を読み、自分が考えていたものとは
 かなりちがう作品らしいとわかったので。

【2017年06月15日(木)】
・ヘッセの『デミアン』が光文社古典新訳文庫に入った。
 いまごろなぜ、とも思うけど、もちろん買った。

【2017年06月20日(火)】
・福岡伸一さんと阿川佐和子さんの対談、
 『センス・オブ・ワンダーを探して』が文庫化されたので買った。
 このふたりの対談なら、おもしろくないわけがない。

【2017年06月24日(土)】
・評判につられて『その犬の歩むところ』を買ってみた。

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『家守綺譚』は梨木さんの作品の中でもとくに好きなので、
久々にあの世界にひたれて楽しんだ。
異界の存在が自然な形で現実と共存している世界。
むかしの日本はそういうものだったのかもと思わせられ、
読んだあともなんだか気持ちがいい。

4101253439冬虫夏草 (新潮文庫 な 37-13)
梨木 香歩
新潮社 2017-05-27

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僕が思っていたのとはちがうらしいので買ったら、
その予想も外れて、さらにちがった作品だった。
おもしろかったからいいけど。

4048692712ちょっと今から仕事やめてくる
(メディアワークス文庫)

北川恵海
KADOKAWA/
アスキー・メディアワークス
2015-02-25

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『デミアン』ではなく、『デーミアン』だった。
ぼくとしては『デミアン』になじみがあるから、
それだけで印象がちがってくるのがおもしろい。

4334753558デーミアン (古典新訳文庫)
ヘッセ 酒寄 進一
光文社 2017-06-13

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予想どおり、まえがきとあとがきからしておもしろい。
動的平衡についても、阿川さんがきちんと質問していて、
理解しやすくしてくれている。

4479306552センス・オブ・ワンダーを探して
~生命のささやきに耳を澄ます
(だいわ文庫)

阿川 佐和子 福岡 伸一
大和書房 2017-06-10

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作者も作品もまったく知らなかった。
犬の善良さと人間の善意を描きながらも、
説教くさくなく、すがすがしくて温かい話だ、
とか訳者あとがきにあったので、
気になり読んでみることにした。

いい小説だった。
戦争やテロの影響が背景にあったりして、
重く、きつい状況なども描かれてはいるが、
作者の書き方のためなのか、
僕の読み方のせいなのか、
全体の印象は静かなものだった。


4167908778その犬の歩むところ (文春文庫)
ボストン テラン Boston Teran
文藝春秋 2017-06-08

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【2017年04月24日(月)】
・ケン・リュウの『紙の動物園』という短篇集と、
 宮下奈都の『ふたつのしるし』を買った。
 宮下奈都は久しぶり。

【2017年04月28日(金)】
・山下澄人の『砂漠ダンス』を買った。

【2017年04月29日(土)】
・住野よるの『君の膵臓をたべたい』が文庫に入ったので、
 買ってみた。

【2017年05月08日(月)】
・河出文庫の「21世紀タルホスコープ」の
 『天体嗜好症 一千一秒物語』を買った。
 足穂の宇宙ものがまとまっているんだから、
 これは買ってしまうよなぁ。

【2017年05月20日(土)】
・テッド・チャンの短篇集、『あなたの人生の物語』を買った。
 空想科学小説が好きなのだが、映画の話で原作が気になって。

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『君の膵臓をたべたい』は、
単行本のときから気にはなっていた。
だから文庫になるとすぐに買ってみた。

買ってから、泣ける難病ものだと知った。
あらま・・・
大の苦手で、敬遠しているジャンルなのに。

けれども読みだすと、すぐにひきこまれた。
いきなりヒロインの女子高生の葬儀がでてくるから、
奇跡的にどうのこうのという話ではないのがわかる。

ありがたいのは病気の描写がほとんどないこと。
これだけでどれほど気分が楽になることやら。
病気などにたよらなくても話を進める力が、
作者にあるということなのかもしれない。

彼女の病気のことを知っているのは、
「名前のない」同級生の男子ひとり。
親友にさえ秘密にしているので、
読んでいくにつれて、
いったいどうやって物語を締めるのか、
逆に心配になってきた。

そうしたら、またまたあらま、こうくるか? 
ひょっとすると賛否がわかれるかもしれない。
たしかに伏線も張ってあったけど。
こういうふうにできる冷静さ(?)はすごいと思う。
これがデビュー作だとは。

読みおえると、もういちど読みたくなる。
読んだほうがおもしろいと思う。

ほかの作品も読んでみたくなった。

4575519944君の膵臓をたべたい
(双葉文庫)

住野 よる
双葉社 2017-04-27

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いつもいうように空想科学小説が好きだから、
評判は耳にしていたけれど買わずにいた。
だけど、映画の予告なんかを見ると、
読んでみたくなる。

4150114587あなたの人生の物語
(ハヤカワ文庫SF)

テッド・チャン 公手成幸
早川書房 2003-09-30

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4150121214紙の動物園
(ケン・リュウ短篇傑作集1)

ケン リュウ 伊藤 彰剛
早川書房 2017-04-06

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4344425995ふたつのしるし (幻冬舎文庫)
宮下 奈都
幻冬舎 2017-04-11

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4309415237砂漠ダンス (河出文庫 や)
山下澄人
河出書房新社 2017-03-17

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4309415296天体嗜好症: 一千一秒物語
(河出文庫)

稲垣 足穂
河出書房新社 2017-04-06

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【2017年03月03日(金)】
・『八丁堀のおゆう 千両富くじ根津の夢』を読んだ。
 シリーズ3冊の中では、ぼくの好みにいちばんあってるかも。

【2017年03月10日(金)】
・ハヤカワ文庫の新刊、『時をとめた少女』を買った。
 ヤングの作品集なのですよ。うれしい。

【2017年03月11日(土)】
・『小津映画 粋な日本語』を読んでいると、
 小津作品を見て、セリフのおもしろさを味わいたくなってくる。
 
【2017年03月24日(金)】
・中公文庫の新刊、『バン・マリーヘの手紙』を買った。
 久しぶりの堀江敏幸。エッセイ集。

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これは去年の12月に買ったもの。
このシリーズの魅力は、事件の謎にあるのはもちろんだが、
全体を通しても、いくつかの秘密があること。
読者にはわかっていることなのだけれど、
それを、登場人物が、いつ、どんなふうに知るのかが、
楽しみになっている。
そしてそれは、どんどんわかればいいというものじゃないので、
こちらの関心は長くひきとめられるというわけ。

たとえば1巻のラストで読者に知らされた秘密など、
登場人物が知れば、シリーズがおわってしまう気もする。
あれがあきらかになれば、作品の大きな縛りがなくなり、
ミステリとしての密度が薄くなりそうだからだ。

とはいえ、少しずつでもいいから、進んでいってほしい。
今回は少し動きがあった。
登場人物のひとりで、勘のいい人物が、
ちょっとひっかかりを感じだしているのだ。
これがどうなっていくのか、次が楽しみ。

4800264847大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう
千両富くじ根津の夢
(宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

山本 巧次
宝島社 2016-12-06

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小津作品のセリフがおもしろいとは感じていたけれど、
これほどまでに考え抜かれたものだというのは、
本書を読むまで知らなかった。
アドリブなどありえないようなので、
映画を見ずにシナリオだけ読んでも、
そのおもしろさはわかるんじゃないかと思う。

4480434275小津映画 粋な日本語 (ちくま文庫)
中村 明
筑摩書房 2017-02-08

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収められた7篇のうち、
ごく短い2篇だけが初訳というのはさびしい。
訳しがいのある作品はまだまだあるだろうし、
本国よりずっと人気のある日本なんだから、
もっと読ませてほしいものです。
とくに僕の好きな時間テーマのを。

415012115X時をとめた少女 (ハヤカワ文庫SF)
ロバート・F・ヤング
シライシユウコ
早川書房 2017-02-23

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堀江さんの文庫は久しぶりな気がする。
とはいうものの、未読本を何冊もためているしまつ。
読みだすと次々に手をだすことになるので、
こういう状態もいいんだと思ってます。

4122063752バン・マリーへの手紙 (中公文庫)
堀江 敏幸
中央公論新社 2017-03-22

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【2017年02月25日(土)】
・『ビブリア古書堂の事件手帖 7』が
 でたのでさっそく購入。

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『火花』は、ストーリーはおもしろそうだし、
文章も読みやすそうだし、
ページ数もそれほど多くないから、
すぐに読めるだろうと思った。

それが、読みだすと意外に時間がかかった。
どうしてもピース又吉の口調で読んでしまうのだ。
それに、おっ、と思わせる表現があちこちにあって、
読むのがストップしてしまったりする。
比喩がうまいなと思う。

主人公の内面描写は、ちょっと硬い印象を与える。
それに対して、彼と先輩の会話は、
いい漫才を聞いているようで、じつに楽しい。
このふたつが、自然な形でうまく混ざりあっている感じ。

これから先、どんな小説を読ませてくれるのか、
まだ当分は楽しみにしていたい。
そろそろ2作目が書きあがるみたいだけど、
たぶんぼくは文庫待ち。


ドラマ化されてNetflixで配信されたものが、
NHKでも放映開始になったので、見てみた。
原作で20ページほどの部分が、
映像では1時間になる。
 
初回は、原作にかなり忠実だったように思う。
セリフなど、原作のままみたいなのも多かった。
それだけ練れているというのかな。

4167907828火花 (文春文庫)
又吉 直樹
文藝春秋 2017-02-10

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4048926403ビブリア古書堂の事件手帖7
~栞子さんと果てない舞台~
(メディアワークス文庫)

三上 延
KADOKAWA 2017-02-25

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